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今日は31日にミュージックカフェコンサートでチェロの山岸彩子さんと
演奏する曲を紹介します。
ガスパール・カサド(1897-1966) 『親愛なる言葉』
カサドはスペイン出身のチェリストで作曲家です。
9歳でリサイタルを開いたところ、あの巨匠、パブロ・カザルスに認められ
その後はパリで彼に師事します。
奥様がパリを中心に活躍したピアニスト、原智恵子さんです。
2人はソロのほか、”デュオ・カサド”としても活躍しました。
スペインらしい情熱的な曲で、チェロの響きがとても心に沁みます。
師匠のカザルスに献呈された素敵な曲。演奏するのが楽しみです
今日のピックアップ
『親愛なる言葉』 が収録されていないのが残念ですが、デュオ・カサドのCDです。
興味のある方はこちら
『感謝で綴るウィーン留学記』更新しました!みてね。
原智恵子さんの本は私も興味がありました。読んでみますね!
カザルスは、私も、最も崇拝したチェリストで、彼の本とかもたくさん読みました~!!!
私も子供の頃からチェロが大好きで、実はちょこっと習ってたこともありました。
チェロとのデュオコンサート、ご成功をお祈りいしています^^!
聞きにいけないのが残念です・・・。
今回はトリオがメインなのでチェロとのデュオは1曲だけなのですが、楽しみです!
あっという間にもう5月ですね!
明日からまた連休。みなさんは、GWをどう過ごされますか?
私は特に大きな予定はないのですが、まあそれなりに楽しみます!
さて、ミュージックカフェコンサートまで1ヶ月きりました。
気分はベートーヴェンです。『大公トリオ』メインですから!
この曲は、ルドルフ大公に献呈されたことで、『大公』と呼ばれるようになったのですが・・。
さて、このルドルフ大公とは、オーストリア皇帝レオポルト2世の息子で、ベートーヴェンの
最高のパトロンであった人物です。
2人の出会いは1803~4年頃。
ベートーヴェン33歳(34歳)、ルドルフはまだ15歳(16歳)
ベートーヴェンがウィーンに移り住み、ピアニストとして、作曲家として
注目されていた頃。
ルドルフの強い希望で、ベートーヴェンにピアノだけでなく、作曲も師事した
ことで、彼らは師弟関係になりました。
ベートーヴェンはピアノはたくさん教えていましたが、作曲を教えたのは
ルドルフだけだったそうですよ!
このルドルフ、音楽的にとっても優秀で、ベートーヴェンにも
認められていたので、ベートーヴェンから献呈された曲は
『大公』のほかにピアノ協奏曲の『皇帝』や、ピアノソナタ『告別』など、
10曲以上におよぶそうです。
1809年、ベートーヴェンは経済的危機から安定した収入を求め、
カッセル宮廷の楽長の招待を受け、ウィーンを離れることを考えます。
しかし、ルドルフ大公はそれを阻止しようと、ベートーヴェンに年金を生涯払う
ことを約束をし、それによってベートーヴェンはウィーンに留まることができたのです。
この日から、彼らは師弟であり、パトロンでもある関係になりました。
それにしても、あの気難しいと言われているベートーヴェンと、
20年あまり親交のあったルドルフ大公って、どんな人物だったのか、
気になりますよね・・・。
今日のピックアップ
モーストリークラシック6月号の特集。
ピアニスト、アンドラーシュ・シフの記事です。
彼はバッハ弾きとして特に有名ですが、最近ではベートーヴェンの
ピアノソナタ全曲録音と演奏に力を入れているみたいです。
http://www.mostly.jp/2008/04/20076.html
大変勉強になりました。どうもありがとう^^!
ルドルフ大公のお陰でベートーベンもウィーンに留まってくれたのですね。目出度し目出度し。
ベートーベンから、そんなにたくさんの曲を献呈されているというのもすごいですね!
演奏会までもう少しですね。
頑張って下さいね^^
1日に2回公演というのは初めてですが、
大好きな曲なので楽しんで演奏します!
今日はシューベルト(1797~1828)即興曲Op.90(D899)第4番 変イ長調
をご紹介しましょう。
1827年、シューベルト30歳の時の作品。
彼は非常に短命で31歳で亡くなっているので、その前年の作ということになります。
1827年といえば、彼が崇拝していたベートーヴェンが亡くなった年。
シューベルトより27歳年上のベートーヴェン。
ベートーヴェンの存在は当時から非常に大きく、シューベルトにとっては
憧れであり、尊敬に値する人物だったのです。
また、ベートーヴェンも若きシューベルトの才能を認めていたとか。
彼らが直接会ったのはベートーヴェン最期の年にシューベルトが見舞った時が
最初で最後であったそうです。
さて、そんなベートーヴェンが亡くなった年。1827年。
シューベルトにとっては人生にこれ以上の希望ももてなくなっていました。
すでに彼自身も病魔と闘っており、精神的な問題だけではなかったのです。
彼は自分の寿命を知っていたかのように、精力的に作曲を続けました。
実際に亡くなった1828年までに作られた晩年の傑作はこうして
つくられたそうです。
ピアノトリオや弦楽5重奏、ヴァイオリン幻想曲、ピアノソナタや即興曲
そして歌曲「冬の旅」・・・・。
中でも「冬の旅」はそうとう精力を費やし、それで死期を早めたとか・・・。
このリートは失恋の痛手に苦しむ若者が、
後半は死への道を歩んでいる。
シューベルトはこの若者と自分を重ねて考えていたのだと
言われています。
そんな晩年の作品である、即興曲。
全部で8曲ありますが、今回は(3/1,3/20とも)そのうちの1曲を弾きます。
Op.90(899) 第4番 変イ長調。
穏やかに流れる16分音符のパッセージで始まる主部。この流れは
表情を変えながら転調を繰り返し、中間部に入ります。
主部とは対照的で内向的な情熱が隠し切れない中間部。
左手の連打はいっそう感情を煽ります。
その後また主部が再現され、曲は締めくくられます。
短い曲ですが、情緒豊かな響きがシューベルトらしく、本当にきれい!
さて、1820年代といえばピアノの改良が盛んな時代。
ベートーヴェンは”強打に耐える”楽器を求めて改良をすすめたが、
シューベルトはいわゆる”古いピアノ”を好んだそう。
つまり、タッチは軽く、弱い音での微妙な響きの変化が
表現できる楽器を求めたそうですが、
こんなところにも2人の音楽性が表れていておもしろいですね!
カサドの演奏を聴いたことがないのですが、奥様の原智恵子さんについての本を読み、感動したことを思い出しました。
また、聴きたい曲が増えました♪